日経新聞拾読み

◆来年度はこう変わる 個人の税負担変化(2006.12.15)

個人向け税制の改正は住宅関連が中心だ。住宅ローン残高の一定割合を所得税額から差し引く住宅ローン減税の適用期間は現在10年。それを07年と08年の入居者に限り10年と15年の選択が可能になる。ただ昨年の税制改正で定率減税の07年廃止が決定済みだ。同減税の廃止分、家計の税負担は重くなる。
定率減税は所得税と個人住民税を最大で年29万円軽減していたが、昨年までに06年に減税幅を半減し、07年に残り半分を廃止することが決まっていた。07年1月から所得税が最大で年12万5千円、6月から住民税が2万円増税になる計算だ。
定率減税の廃止と国から地方への税源移譲の効果を合わせて考慮すると、所得税と個人住民税の合計の月額負担が来年1〜5月に前年度より軽くなり、6月以降に重くなる世帯が増える見通しだ。

定率減税廃止と税源移譲に伴う個人の税負担変化
(専業主婦と子供2人がいるサラリーマン、円、▲は減)
給与収入   2007年
1月〜5月
月額(注1)
2007年
6月以降
月額(注1)
年額合計
(注2)
300万円 所得税 0 0 0
個人住民税 0 100 700
合計 0 100 700
500万円 所得税 ▲2,250 ▲2,250 ▲47,600
個人住民税 0 5,400 65,200
合計 ▲2,250 3,150 17,600
700万円 所得税 ▲5,720 ▲5,720 ▲71,200
個人住民税 0 9,400 112,200
合計 ▲5,720 3,680 41,000
1,000万円 所得税 ▲5,190 ▲5,190 ▲28,700
個人住民税 0 9,800 117,500
合計 ▲5,190 4,610 88,800
1,500万円 所得税 240 240 108,200
個人住民税 0 2,400 28,400
合計 240 2,640 136,600

(注1)06年1月6〜12月との比較。所得税はボーナス除く
(注2)ボーナスを含めた影響。07年6月以降の負担変化を平年度ベースで表した

◆火災保険料 取り過ぎ続出(2006.12.14)

火災保険で保険料の取り過ぎが相次ぎ判明している。住宅の評価額以上に保険金をかけている「超過保険」や、軽量気泡コンクリート(ALC版)を外壁に使った住宅の保険料取り過ぎに加え、新たにツーバイフォー住宅の保険料取り過ぎや地震保険の割引適用漏れも問題化してきた。火災保険は保険料の算定方法が複雑で、代理店や損保社員が割引制度などを熟知していないことが背景にある。
火災保険の保険料は建物・家財の評価額に「適用料率」をかけて算出する。適用料率は建物の構造級別や地域別で決まる基本料率に、各種割引などを反映して決まる。耐火性や耐震性が高い構造や工法だと保険料は安くなる。
ツーバイフォー住宅の保険料取り過ぎは、代理店などの販売時の案内漏れが主因。契約時に顧客がツーバイフォー住宅の証明書を出せば構造級別で上から3番目の「C」のところを保険料がより安い「B」で算定する場合がある。
木造住宅の外壁全面にALC版を使っていれば本来「B」だが、三井住友海上保険では代理店などの誤認で「C」や「D」としていたケースが見つかった。構造級別の取り違えで保険料は1.5〜2倍になる。

火災保険の主な割引
割引名 内容
 耐火性能割引 住宅メーカー製の特定商品の基本料率を割引
 住宅物件空地 構造級別A以外の住宅で、周りの空き地(6m.または
10m.)があれば割引
 長期契約割引 一定期間以上の長期契約で、保険料を契約時に一括
払いした場合に適用
 オール電化住宅割引 オール電化住宅を対象に割引
 地震保険の割引 耐震性に応じて適用料率を10〜30%割引

◆メリルリンチ日本証券住宅ローン参入(2006.12.14)

メリルリンチ日本証券は地方銀行と組み、住宅ローン事業に乗り出す。年内にローン専門の新会社を設立。信用力が比較的低い顧客に貸し出す計画で、提携先の地銀が販売した住宅ローン債券をメリルリンチが買い取る。第一弾として同業務で西日本シティ銀行と提携することを決め、今後数年で提携先を20〜30行に広げる考えた。
住宅ローンの対象とするのは、地銀の審査基準から外れた信用力の低い顧客層。長期に安定した収入が見込みづらい自営業者や派遣社員などを想定しており、変動金利で年率2〜5%程度と通常の住宅ローンよりも高い金利で貸し出す。
提携先の地銀が顧客に融資を実行した後、メリルが新設するローン会社が地銀からローン債券を買い取る。地銀はローン債券を譲渡した後もメリルリンチから手数料を受け取り、顧客からのローン返済の受け入れ窓口を代行する。地銀側には自行の審査基準では融資できない顧客を囲い込むメリットがある。

◆携帯各社、歪んだ競争 広告表示に警告・注意(2006.12.13)

公正取引委員会は12日、携帯電話料金の広告が景品表示法違反にあたる恐れがあるとして、ソフトバンクモバイルに行政指導にあたる警告を出した。携帯各社は「わかりやすい広告表示に努める」としているが、問題の根底にある複雑な料金体系は変われないまま。
背景には携帯端末を極めて低価格で売る事業モデルなど歪んだ競争の構図があり、番号継続制度の導入だけでは電話料金全体の引き下げなど抜本的な競争の促進にはつながりにくい。

公取委から警告・注意を受けた各社の広告表示
▽ソフトバンクモバイル=警告
  「通話料0円、メール代0円」
無料通話時間に制限があることなどの表示が小さい
▽KDDI=注意
  「MY割」
利用者の基本使用料が半額になるのは契約後11年目からという表示が不明確
「無期限くりこし」
無料通話分を無期限に繰り越せる額に上限があることの表示が不明確
▽NTTドコモ=注意
  「ファミ割ワイド」
基本使用料を1575円と強調しながら契約月は2000円を超えることを不記載
「2ヶ月くりこし」
余った無料通信分を2ヶ月繰り越せて分け合えると強調しながら利用期間に制限があることを不記載
▽ウィルコム=注意
  「無料通話」
ウィルコム利用者同士の通話しか無料にならないことなどの表示が小さい

◆うつ病患者92万4000人に(2006.12.8)

患者調査では毎回、主な傷病の全国患者数を推計している。2005年のうつ病を中心とした気分障害の患者数は92万4000人で、02年の約1.2倍、1999年の約2倍に増加した。
そのほか3年前に比べ患者数が増加したのは、高血圧性疾患の780万人(81万人増)、糖尿病の246万人(18万人増)、がんの142万人(14万人増)。増加率が高かったのはアルツハイマー病の17万人(98%増)、アトピー性皮膚炎症の38万人(37%増)。

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