日経新聞拾読み

◆年金保険料1万4100円に 来年度月額(2006.12.22)

厚生労働省は21日、2007年度の国民年金保険料を、現在の月額1万3860円から240円引き上げ、1万4100円にすることを決めた。保険料は17年度まで毎年280円ずつ引き上げるのが原則だが、来年度は05年の物価変動を反映して上げ幅を40円縮小する。一方、国民年金と厚生年金の支給額は、今年度と同額になる見通しだ。
国民年金保険料の引き上げ幅を280円とすることは04年の年金改革で決まった。ただ、2年間の物価変動を加味して毎年調整することにもなっており、今回は判断根拠となる05年の消費者物価指数の変動率がマイナス0.3%だった。このため引き上げ幅も縮小する。来年3月までに政令で定める。
一方、年金支給額は、厚生年金が月23万2592円(モデル世帯)、国民年金が6万6008円と、今年度と同額になる見込み。03〜05年度の実質賃金の伸びや06年の物価変動を参考に決めるが、実質賃金が下がっていることなどから増額を見送る可能性が高い。

◆団塊の世代「60歳以降も仕事」7割(2006.12.20)

50代の7割が60歳以降も仕事を続けたいと考えていることが19日、厚生労働省の初の「中高年者縦断調査」でわかった。来年から定年を迎える団塊の世代で、働くことへの意欲が強く、64歳までは働いて得た収入で生計を立てていこうと考える傾向が強かった。同省は「年金への不安があるのか背景を分析する必要がある」としている。
同調査は今後の高齢者施策を計画するうえでの資料を得る目的。毎年、同じ人を追跡調査し、変化の過程を継続的に観察することで、結果を施策に反映する。
調査では昨年11月現在の50〜59歳を対象に健康、就業、社会活動についての状況や考え方を聞き取った。4万879人を無作為に抽出し、3万3815人から回答を得た。内訳は男性1万6415人、女性1万7400人。

  ≪60歳以降の仕事の希望≫
 ・仕事をしたい・・・70.9%
 ・仕事をしたいくない・・・24.4%
 ・無回答・・・4.6%
  (注)小数点第2位以下切り下げのため、合計が100%にならない

  ≪いつまで仕事をしたいか≫
 ・可能な限り仕事をしたい・・・64・4%
 ・60歳まで・・・2.3%
 ・61〜64歳・・・5.3%
 ・65歳・・・20.8%
 ・66〜69歳・・・0.8%
 ・70歳・・・5.6%
 ・71歳以上・・・0.8%

◆医療保険販売で資格制度 富士火災、来年4月導入(2006.12.19)

富士火災海上保険は18日、契約者とのトラブルを防止するため来年4月から医療保険の販売資格制度を導入すると発表した。研修を受けたうえで試験に合格した代理店のみに販売を制限する。契約時に顧客が病歴を申告する「告知」などを代理店が適切に案内できるようにし、問題化している保険金の不払いを防ぐ体制を整える。
研修会と試験は来年2月、全代理店約2万4千店を対象に実施する。告知に関する内容が中心。顧客が正確に告知していないと保険金を受け取れない場合があるため、重要性や顧客への説明の仕方などを確認する。試験は7割以上正解で合格。
来年1月末までに代理店や営業社員の指導・教育、モニタリングを担当する部署も立ち上げる。
現在は契約期間が1〜10年の医療保険のみ販売しているが、今後も契約期間が10年を超える商品は扱わないことを決め、金融庁に認可の変更を届け出た。終身医療保険は生保子会社が販売する。
富士火災の社内調査では医療保険などの「第三分野」で175件の保険金不払いが見つかった。支払い査定だけでなく、販売の適正化も急ぐ。

◆出生率1.2前後に低下 長期見通し大幅修正 年金に影響も(2006.12.17)

厚生労働省が年内に公表する新しい将来推計人口で、女性が生涯に産む子どもの平均数を示す合計特殊出生率の長期見通しが大幅な下方修正となることがわかった。2002年にまとめた前回推計では長期的にみた出生率は1.39程度に高まるとしていたが、これを現在より低い1.2前後とする。晩婚、晩産、離婚の増加など、出生率の下押し要因は多く、先行きをにらんだ新たな議論を呼びそうだ。
人口推計は5年に1度国立社会保障・人口問題研究所がまとめている。現在、同研究所が推計作業を進めており、厚労省が近く開く社会保障審議会人口部会で報告する。
前回の試算では、もっとも現実的とされる中位推計で、出生率は2030年代から1.39で安定する見通しだった。しかし、予測の判断材料となる01年〜05年の間に非婚化や晩婚化などが加速。05年の出生率は予測を0.05ポイント下回り、過去最低の1.26まで落ち込んだ。
今年になって出生数が増える兆しがあり、結婚も減少に一服感が出ている。ただ、中心となっているは人数が多い30代の団塊ジュニアで、この世代の出産期が過ぎれば再び出生数が減少に転じる可能性が高い。
日本の総人口は現在約1億2700万人。05年に初めて前年を下回り、人口減時代に突入した。人口は55年に9600万人まで減るとされていたが、新推計ではさらに数百万人下振れする。人口に占める高齢者の比率は平均寿命の延びなどを反映して上昇し、少子化と高齢化の加速は避けられない。
今回の人口推計の見直しで、出生率が1.39に回復するとの前提で設計されている年金制度に影響が及ぶ可能性もある。厚労省は賃金や物価の上昇、運用利回りの改善などもあり保険料率の見直しなどは必要ないとみているが、来年1月にも年金財政への影響を検証する方向で検討に入った。

◆国保保険料 上限、年3万円上げ(2006.12.16)

厚生労働省は、15日、自営業者らが加入する国民健康保険(国保)の年間保険料の上限額を2007年4月から3万円引き上げ、56万円とすることを決めた。保険料は国保を運営する市町村がそれぞれ決めるが、高所得層の保険料を引き上げ、これを原資に加入者の7割を占める中所得層の保険料を引き下げるのが狙い。医療費の増加を背景に保険料の負担が重くなってきた中所得層に配慮する。
国保の保険料は加入者の所得や資産、世帯の人数のどに応じた算定式を各市町村が条例で定めているが、高所得者の負担が際限なく増えることを防ぐため、保険料の上限は国が全国一律で設けている。現在53万円の上限を、厚労省は来年4月に56万円に引き上げる。
これにより、国保に加入している約2500万世帯のうち、所得が上位5%の約124万世帯で保険料負担が増える見通し。厚労省の試算によると、自営業者の2人世帯の場合、収入から必要経費などを除いた事業所得が約660万円以上あると、最高で年3万円の負担増になる。

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