日経新聞拾読み

◆医療保険トラブル増加 消費者の理解と保障内容にズレ(2006.12.30)

民間の医療保険や医療特約付き保険を巡り、消費者が「期待したように保険金が支払われない」と訴えるトラブルが増えている。国民生活センターは消費者の理解と実際の保障内容に大きなズレが生じていると指摘。保険業界に対し、保障内容や広告を透明・簡素化し、保険金が支払われないケースの情報を契約後も継続して提供するなどの対策を取るよう29日までに要望した。
全国の消費者センターに寄せられる医療保険に関する相談は増加の一途をたどり、2005年度は過去最高の1755件。今年度も10月末段階で昨年度同期比約4割増の900件に上り、過去最多を更新する勢い。
主なトラブル事例の1つは、消費者に事前にしらされていない社内規定を根拠に会社が保険金の支払いを拒むケース。40代の男性は医療特約付きの子供保険に加入。その後、子供が病気治療のため約2ヶ月間入院し、退院から1ヶ月以上経過した後も2〜3日の短期入院を繰り返した。
約款には「再入院した場合、会社が認めた時は最初の入院と再入院を継続した1回の入院と見なす」とあったため、男性は再入院代が支払われると理解。しかし、会社側は「会社が認めた時」とは「退院から再入院まで30日以内」という社内規定を持ち出し、支払いを拒否した。男性は、社内規定は約款には記載されておらず事前に知り得なかったと訴える。
保障範囲が契約時の医療技術に限られるとして拒否されるケースも。70代の男性は25年前に医療特約付き生命保険に加入。今年前立腺がんが見つかり。新しい放射線治療法の「小線源療法」を受け、保険金を請求した。ところが会社側は「加入時の約款では支払い対象の手術ではない」として支払いを拒否。男性は「保険加入後、どのような新治療法が支払い対象にならないかなどの情報提供は無かった」と憤る。
このほか消費者側が疾病を事前に説明しなかったとして告知義務違反を適用され支払われなかったケースや、広告を見て「誰でも簡単に加入でき、どのような場合でも支払われる」と消費者が誤解し、トラブルになる事例も多いという。

◆「国の借金」827兆9166億円 9月末最大更新(2006.12.26)

財務省は25日、国債や借入金などを合計した「国の借金」が9月末時点で過去最大の827兆9166億円だったと発表した。統計の発表は3ヶ月ごとで、6月末からの増加額は1218億円と小幅にとどまった。税収増などで国債の新規発行を抑えていることなどが影響している。国民1人当たりの借金は6月末とほぼ同額の約648万円。
国の借金の約8割を占める国債の残高は674兆9506億円と6月末に比べて6兆1308億円増えた。前回発表の6月末は国債の償還が多かったことなどから、統計を開始した1996年以来、初めて3ヶ月比で減少に転じていた。9月末は再び残高が積み上がる形となった。
財投債などを除く普通国債の残高は6月末比5兆8199億円増の532兆7297億円だった。また、地方の長期債務は約200兆円あるため、国と地方の借金は重複分を除いても約1千兆円もある。

◆最低賃金制度見直し 生活保護との「逆転」解消(2006.12.26)

厚生労働省は企業が労働者に支払う賃金の下限を定めた最低賃金制度を見直す。都道府県が地域別の最低賃金の額を決める際、その地域の生活保護の支給額に配慮する必要があることを最低賃金法に明記する。働いた賃金よりも生活保護の方が多いねじれを解消するのが狙い。生活保護の引き下げと最低賃金の水準切り上げで対応する。
厚労省は最低賃金法の改正案を年明けの次期通常国会に提出する方針だ。新制度では地域別最低賃金を働く人の賃金の安全網(セーフティーネット)と位置付け、最低賃金は「地域の生活費や賃金、事業者の支払い能力」を基準に決める。具体的な金額はこれから詰める。
厚労省の調べでは最低賃金で1日8時間、月22日働いた月給を生活保護の支給額(居住費の限度額と生活費の合計)が上回るのは東京都や神奈川県、大阪府、北海道など11都道府県。
東京都在住の18歳独身の人をモデルにすると最低賃金での月給は約12万5千円。生活保護の支給額(同)約14万円を大幅に下回る。生活保権は年齢が上がるか、家族が増えれば支給額はさらに上げる。
生活保護が最低賃金を上回ると働く人のやる気を低下させる、生活保護者の就労意欲をそぐ、といった批判が出ていた。

◆くらしこう変わる 2007年カレンダー(2006.12.25)

くらしこう変わる 2007年カレンダー
(○・・・負担軽減・サービス向上 ×負担拡大・サービス低下
判定 内容
1月
×
 所得税(国税)の定率減税廃止
 年間で最大12万5000円→廃止
4月
×
 国民年金保険料の引き上げ
 月1万3860円→1万4100円
 雇用保険料の引き下げ
 月2400円→1800円
 (月収30万円の会社員の場合)
 乳幼児手当ての拡充(0〜2歳児)
 第1、2子は月5000円→1万円
 バリアフリー改修促進税制の適用開始
 改修に住宅ローンを使う場合、5年で
 最大20万円を所得税から差し引く。
 固定資産税の3分の1を1年間減額。
×
 生活保護の母子加算を縮小
 最大2万3260円→1万5510円
 (15歳以下の子ども1人の場合)
  6月
×
 住民税(地方税)の定率減税廃止
 年間で最大2万円→廃止
  9月
×
 厚生年金保険料率の引き上げ
 月1万4642円→1万4996円
 (月20万円の会社員の場合)
  10月
 育児休業給付の引き上げ
 休業前賃金の40%→50%

◆市の1割「倒産の懸念」(2006.12.23)

全国の市のうち、約1割が地方自治体の事実上の倒産への懸念を抱いていることが日本経済新聞の調べで分かった。そのうち約3分の1の28市は3年以内に転落の恐れがあるとした。企業の業績回復を追い風に税収が増える市もある一方で、北海道夕張市のように、先行きが厳しい自治体が少なくないことが裏付けられた。
再建団体に指定されると、歳出削減計画や手数料引き上げなどの歳入増加策の作成を義務付けられ、住民生活への影響も大きい。再建団体転落の懸念を表明したいのは82市で、地域別で最も多いのは九州の19市。都道府県別では北海道が7市で、旧産炭地などを抱え、産業構造の転換に苦労する地域が目立つ。東京23区も調査したが、懸念表明団体はなかった。
具体的な転落時期を挙げたのは69市で、最も多いのは「2012年以降ごろ」の16市。旧産炭地の北海道歌志内市や福岡県大牟田市が09年ごろと答えたほか、法人税収減に苦しむ大阪府守口市も「09年度がヤマ場」と回答した。

転落が懸念される時期は?
時期 転落が懸念される市
 2008年ごろ  御所(奈良)など14市
 2009年ごろ  守口(大阪)など14市
 2010年ごろ  雲南(島根)など14市
 2011年ごろ  南魚沼(新潟)など11市
 2012年以降ごろ  石狩(北海道)など16市
 時期無回答  13市
生命保険見直し、ライフプラン作成‖FPオフィス・Ban